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ヒートポンプとは?仕組みは?ユニット・原理を解説!

【クラシアン】エコキュートは、ガスではなく電気でお湯を沸かす給湯器。ヒートポンプ方式で効率的にお湯を沸かすことができる、省エネタイプの給湯器です。熱を作るのではなく移動させるから、小さなエネルギーで済むのがヒートポンプの特徴。そのメカニズムを解説します。

ヒートポンプとは?仕組みは?ユニット・原理を解説!

ヒートポンプとはどんな仕組み・原理?

ヒートポンプとは空気中の熱(ヒート)を集め、汲み上げて(ポンプ)移動させる構造のこと。

気体は圧縮すると温度が上昇し、膨張(開放)させると温度が下がります。その性質を利用し、冷媒を圧縮したり膨張させたりして温度を上昇・低下させ、熱を移動させるのがヒートポンプの仕組み。熱を移動させる方向を変えることで冷やすことも温めることもできるのです。

エアコンを例に説明していきましょう。

ヒートポンプで冷房も暖房もできるエアコン

ヒートポンプでは冷媒を強力に圧縮して高温の気体にします。高い方から低い方へと移動する熱の性質を利用し、冷媒の熱を移動させて暖房に活用しているのです。

室内のエアコン本体と屋外の室外機は配管でつながっており、その中を冷媒が循環。暖房を使用する際は、冷媒が室外機から冷たい空気を取り込みます。その冷媒を圧縮して高温にし、室内のエアコン本体から熱を放出させて部屋を温めます。

熱を放出した冷媒は温度が低下。その冷媒を膨張させて急激に圧力を下げると、さらに温度が下がります。室外機へと移動した冷媒は再び外気の熱を吸収して温度が上昇し、圧縮され高温となって部屋を温めるのです。クーラーを使用する際は、暖房とは反対に冷媒を循環させて部屋を冷やします。

エコキュートでお湯が沸くメカニズム・ユニット

ユニットの構造図

次に、ヒートポンプの仕組みを利用している給湯器、エコキュートを例に図解していきます。エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯ユニットから構成されています。

  1. 空気の熱を取り込む
    低温の自然触媒が空気中の熱を吸収します。
  2. 圧縮して、さらに高温に
    圧縮機(コンプレッサー)で自然冷媒に圧力をかけ、高圧・高温に。
  3. 冷媒の熱を水に伝えてお湯に
    高温になった自然冷媒が熱交換器で水に熱を伝えます。
  4. お湯を貯湯ユニットに貯める
    熱を伝えられた水はお湯となり、貯湯されます。
  5. 膨張させて低温に戻す
    水の熱を奪われた自然冷媒を膨張させ、低圧・低温に。

自然冷媒とは

空気の熱を効率的に移動させるために必要なのが冷媒で、媒体となる気体です。冷媒として有名なのは、フロンと呼ばれる物質。しかし人工的に作り出された物質であるフロンは、オゾン層を破壊してしまいます。

ヒートポンプの給湯器であるエコキュートの冷媒は、自然界に存在している自然冷媒(二酸化炭素)。熱効率に優れているだけでなく、地球環境にも優しい冷媒です。

ちなみに冷媒に二酸化炭素を使用しないヒートポンプ式給湯機もありますが、こちらは「エコキュート」とは呼びません。

氷点下の寒冷地でも「空気の熱」はある?

これまで寒冷地での暖房や給湯には、ガスや灯油といったエネルギーを燃焼させるのが一般的でした。しかしガスや灯油を燃焼させるよりも、空気中の熱エネルギーを使用するヒートポンプを使用する方が、省エネやCO2削減に貢献できるのは明らかです。

そうは言っても、氷点下10度を下回る寒冷地で、空気中の熱を利用するヒートポンプは使用できるのでしょうか? 結論から言うと、たとえ外気が氷点下だったとしても空気には「熱」があり、ヒートポンプで暖房や給湯を利用することができます。近年は寒冷地向けのエコキュートやヒートポンプ式床暖房の性能も向上し、北海道などでも普及が進みはじめています。

エコキュートで効率的に「貯湯」するメリット

エコキュートで効率的に「貯湯」するメリット

ガスや灯油での給湯をエコキュートに変えるだけで、省エネ・CO2削減に貢献することができるヒートポンプの仕組み。ヒートポンプでは、冷媒を圧縮する電気エネルギー「1」だけを使って、その3倍以上の熱エネルギーを効率的に得ることができます。

ただ、今までガスや灯油での給湯を使い慣れていた人にとっては、「貯湯したお湯を使う」ことに不安を感じるかもしれません。慣れていないと不便そうに感じてしまう貯湯ですが、ストレスなく使える上に貯湯ならではのメリットもあります。

学習機能で賢く使える

学習機能があるエコキュート。過去のお湯の使用量から、必要な湯量を考えて賢く運転。無駄なく貯めてくれるから、安心して使用できます。来客などで一時的に貯める湯量を増やしたい時も、リモコンで簡単に変更できます。

同時にお湯を使っても安定した湯量

お風呂のシャワーとキッチンでの食器洗いなどで同時にお湯を使用しても、蛇口から出るお湯の量が減らないのは貯湯ならでは。使うたびに沸かすのではなく沸いたお湯をタンクに貯めているから、同時にたっぷり使用できます。

非常用生活用水として使える

災害などで断水した際は、貯湯タンクの非常用取水栓から直接湯水を取り出すことができます。
※メーカー・機種により使用できない場合もあります。

ヒートポンプで効率的に省エネ・CO2削減

ヒートポンプとは、効率的に熱を移動させられる環境に優しい仕組み。給湯器の交換やオール電化へのリフォームを検討する際は、エコキュートも候補に入れてみてください。

  • ヒートポンプとは空気中の熱を移動させる仕組み
  • エコキュートは自然冷媒で環境に優しい
  • 氷点下10度になる寒冷地でもヒートポンプは利用できる
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