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エコキュートとガス給湯器を比較!メリット・デメリットやおすすめまで徹底解説
エコキュートとガス給湯器は、仕組みが大きく異なります。どちらが良いかは人によって異なるため、コストや性能を比較した上で選ぶことが大切です。この記事では、エコキュートとガス給湯器を比較し、違いを徹底解説しています。
給湯器の導入を検討している方のなかには、省エネ性能の高いエコキュートと従来のガス給湯器のどちらが良いのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
エコキュートとガス給湯器は、お湯を沸かす仕組みやコスト、性能などが異なるため、それぞれの特徴を把握した上で比較する必要があります。
この記事では、エコキュートとガス給湯器を比較し、違いを徹底解説します。
目次
エコキュートとガス給湯器の違い
エコキュートとガス給湯器の主な違いは、お湯を作る仕組みと使っているエネルギーです。
給湯器 | エコキュート | ガス給湯器 |
---|---|---|
仕組み | 貯湯式 | 瞬間式 |
エネルギー | 電気 | ガスと電気 |
エコキュートは、電気の力と空気の熱を利用して効率的にお湯を沸かす技術(ヒートポンプ)を用いた貯湯式の給湯器です。
エコキュートの仕組みは、ヒートポンプユニット内で温められたお湯が貯湯タンクに貯められ、設定した温度になるように水と混ぜてから給湯されます。使用するエネルギーは電気のみとなり、タンクにお湯が貯まっていなければ給湯できません。
一方、ガス給湯器は、給湯器内での水の通水がスイッチになっており、ガスを利用した熱交換器によって温められたお湯が給湯されます。ガス給湯器自体は電気で動いているため、ガスと電力の両方をエネルギーとして使います。
エコキュートとガス給湯器のコストを比較
エコキュートとガス給湯器は、お湯を沸かす仕組みや使っているエネルギーだけでなく、コスト面にも違いがあります。以下の順番でエコキュートとガス給湯器のコストを比較するので、参考にしてください。
- イニシャルコスト
- ランニングコスト
- トータルコスト
イニシャルコスト(初期費用)
給湯器の初期費用は「本体価格」と「工事費」がかかります。エコキュートとガス給湯器の初期費用の目安は、以下のとおりです。
給湯器 | エコキュート(370L) | ガス給湯器 |
---|---|---|
本体価格 | 40~60万円 | 5~15万円程度 |
工事費 | 15~35万円 | 5万円程度 |
合計 | 55~95万円 | 10~20万円程度 |
初期費用は、サイズや性能、販売店などによって価格が大きく異なりますが、ガス給湯器よりエコキュートのほうが大幅に高くなります。
ランニングコスト(光熱費)
エコキュートは電気代がランニングコストとなり、ガス給湯器は電気代+ガス代がランニングコストです。また、ガス給湯器は使用するガスが都市ガスかプロパンガス(LPガス)かによってもコストが異なります。
エコキュートとガス給湯器の年間のランニングコストの目安は、以下のとおりです。
エコキュート | ガス給湯器(都市ガス) | ガス給湯器(LPガス) |
---|---|---|
3.5万円程度 | 7.5万円程度 | 11万円程度 |
ランニングコストは、エコキュートが圧倒的に低いです。都市ガスを使用したガス給湯器と比較しても、コストは約2分の1~3分の1となるため、長い目で見ればエコキュートのほうが低コストで利用できる可能性があります。
トータルコスト
エコキュートとガス給湯器にかかる初年度のトータルコストの目安は、以下のとおりです。
給湯器 | エコキュート | ガス給湯器(都市ガス) |
---|---|---|
イニシャルコスト | 55~95万円程度 | 10~20万円程度 |
ランニングコスト | 3.5万円程度 | 7.5万円程度 |
トータルコスト | 58.5~98.5万円 | 17.5~27.5万円 |
初年度のみのトータルコストを比較すると、エコキュートのほうが約3~3.5倍高くなります。
ただし、エコキュートはランニングコストが低いです。そのため、長く利用するほど差がなくなり、使用年数によってはエコキュートのほうがお得になるかもしれません。
エコキュートとガス給湯器の性能を比較
初年度のトータルコスト面では、エコキュートよりガス給湯器のほうが優れていますが、給湯器を選ぶ時は性能も大切です。エコキュートとガス給湯器の以下の内容を比較するので、参考にしてください。
- 水圧の強さ
- 設置のしやすさ
- 製品の寿命
- 安全性
水圧の強さ
お湯は洗い物やシャワーなどで使用するため、水圧が気になる方も多いでしょう。エコキュートとガス給湯器の水圧の目安は、以下のとおりです。
給湯器 | 水圧 |
---|---|
エコキュート | 180kPa程度 |
ガス給湯器 | 500kPa程度 |
水道水の水圧は高ければ500kPaほどですが、エコキュートの貯湯タンクは水道水の水圧に耐えられないため、減圧弁が取付られています。そのため、お湯を使用する時の圧力は低いです。
一方、ガス給湯器はお湯を使用する時に減圧しないため、水道水の水圧でそのまま使用できます。
なお、エコキュートでも高圧で給湯できる製品もあるので、水圧が気になる方は高圧給湯に対応したエコキュートを選ぶと良いでしょう。
設置のしやすさ
エコキュートやガス給湯器は設置が必要です。エコキュートとガス給湯器の設置方法は、以下のとおりです。
給湯器 | 設置方法 |
---|---|
エコキュート | 据置きのみ |
ガス給湯器 | 壁掛け、据置き、PS(パイプスペース)用 |
エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットの設置が必要になるため、屋外への据置きのみです。
また、ヒートポンプユニットは 80cm(横幅)×30cm(奥行)×65cm(高さ)程度、貯湯ユニットは 65cm×75cm×180cm程度が目安となるため、エコキュートを導入するにはある程度の設置スペースを確保しなければいけません。
一方、ガス給湯器は、壁掛けタイプと据置きタイプがあり、壁掛けタイプであれば室内の設置も可能です。マンションであればパイプスペースに設置するタイプもあります。
サイズに関しても、ガス給湯器はエコキュートよりコンパクトなため、設置しやすいです。
製品の寿命
給湯器には、安全に使用できる期間の目安として「設計上の標準使用期間」が定められています。設計上の標準使用期間を製品の寿命と考えた場合、エコキュートとガス給湯器の寿命は、以下のとおりです。
給湯器 | 寿命 |
---|---|
エコキュート | 10~15年程度 |
ガス給湯器 | 10年程度 |
上記はあくまでも目安です。メンテナンスの頻度や使用環境などによっては、寿命以上に使用できることもありますし、大幅に下回ることもあります。
安全性
エコキュートとガス給湯器の安全性の違いは、以下のとおりです。
エコキュート | ・電気をエネルギーとするため、火災の心配がない ・貯湯タンクにお湯が貯まっているため、停電時もお湯を使える |
---|---|
ガス給湯器 | ・ガスを利用するため、災害や不具合によって火災が起こる可能性がある ・不完全燃焼によって一酸化炭素が生じる可能性がある ・停電時にお湯を使えない |
エコキュートは、ガスを使用するガス給湯器とは違い、電気のみでお湯を作ります。そのため、災害時や不具合が生じた時のリスクが低いです。
また、エコキュートであればお湯が貯湯タンクに貯まっているため、停電時もお湯を使用できます。但し、停電時はリモコンユニットが使用できないため高温のお湯が出ることもあるため注意が必要です。
一方、ガス給湯器は瞬間式のため、電気が止まってしまうとお湯を使えません。そのため、安全面に関しては、エコキュートのほうが高いです。
エコキュートのメリット・デメリット
エコキュートのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・光熱費の節約になる ・環境への配慮ができる ・災害に強い |
・導入のハードルが高い ・水圧が弱い ・騒音トラブルになることがある ・お湯切れになることがある |
それぞれ解説します。
メリット
エコキュートの主なメリットは、以下のとおりです。
- 光熱費の節約になる
- 環境への配慮ができる
- 災害による電気供給トラブルに強い
エコキュートは、少ない電力でお湯を沸かせるため、光熱費の節約が可能です。さらに、電力の消費が少ないことは、二酸化炭素の削減にも繋がるため、環境への配慮もできます。
また、日本は地震が多い国です。地震などの災害によって停電することもありますが、エコキュートであれば停電時もお湯を使えて便利でしょう。
デメリット
エコキュートの主なデメリットは、以下のとおりです。
- 導入のハードルが高い
- 水圧が弱い
- 騒音トラブルになることがある
- お湯切れになることがある
エコキュートは、初期費用が高く、設置スペースの確保も必要です。そのため、導入のハードルが高く感じる方もいるかもしれません。
また、高圧給湯に対応しているエコキュートもありますが、水圧は弱いので、人によってはシャワーなどを使用している時に使いづらさを感じることもあります。
その他、エコキュートの仕組み上、稼働音による騒音トラブルや、お湯切れになる可能性もあります。
ガス給湯器のメリット・デメリット
ガス給湯器のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・導入しやすい ・お湯切れの心配がない |
・ランニングコストが高い ・製品の寿命が短い ・災害による電力供給トラブルに弱い |
メリット
ガス給湯器の主なメリットは、以下のとおりです。
- 導入しやすい
- お湯切れの心配がない
ガス給湯器の最大のメリットは、導入しやすいことです。ガス給湯器は初期費用が低く、本体価格と工事費を合計しても10万円台で導入可能です。
また、ガス給湯器であればエコキュートのように広い設置スペースを確保する必要がありません。屋外に設置スペースがない場合は、壁掛けタイプで室内への設置もできるため、選択の幅が広がります。
その他、ガス給湯器の多くは瞬間式を採用しているため、停電時を除いてお湯切れの心配もありません。
デメリット
ガス給湯器の主なデメリットは、以下のとおりです。
- ランニングコストが高い
- 製品の寿命が短い
- 災害による電力供給トラブルに弱い
ガス給湯器は、エコキュートに比べてランニングコストが高く、LPガスを使用している場合は、さらにコストが上がります。
また、ガス給湯器はエコキュートより製品の寿命が短い傾向があるため、長年使用するとエコキュートのほうがトータルコストは低くなることもあります。
その他、安全性はエコキュートに劣るため、災害時には火災や一酸化炭素の発生などに注意が必要ですし、停電時にはお湯も使えません。
まとめ
エコキュートとガス給湯器は、お湯を沸かす仕組みやその際に利用するエネルギーが異なります。
また、どちらにもメリットとデメリットがあるため、給湯器の購入や買い替えの際は、利用環境や重視するポイントをよく考えた上で選びましょう。
クラシアンでは、ガス給湯器の販売・交換に対応しています。従来の標準的なガス給湯器の他に、省エネ性能に優れたエコキュートも取り扱っています。
ガス給湯器の購入、買い替えを検討中の方は、お気軽にクラシアンへご相談ください。
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