エコキュートの故障が近づいている時は、お湯が出ない、水漏れする、異音がするなど、いくつかの故障の前兆となるサインがあります。エコキュートの調子が悪く、思い当たる症状もあり、「これって故障の前兆なの？」と気になっていた方もいるかもしれません。

この記事では、エコキュート故障の前兆、修理の依頼先、本体の寿命や修理費用を詳しく解説します。

エコキュート故障の前兆は主に6つある

エコキュート故障の前兆として、いくつか典型的な症状があります。故障の前兆としては、主に以下が挙げられます。

• 水しか出ない
• お湯も水も出ない
• 水漏れがある
• 異音がする
• エラーが頻発する
• 茶色いお湯が出る

水しか出ない

お湯が出なくなり、冷たい水しか出ないのは、エコキュートのよくある故障の前兆のひとつです。単純に貯湯タンクのお湯切れなどが原因の場合もありますが、以下のような各部の不具合のケースもあります。

• 混合水栓の不具合
• 温度センサーの不具合
• 内部基盤の不具合

「混合水栓」は水とお湯を混合してひとつの蛇口から出すための水栓金具で、水しか出ない時は内部のカートリッジの劣化など、何らかの不具合の可能性があります。

また、温度センサーに不具合があると、貯湯タンクのお湯の温度が正確に計測できなくなり、適温のお湯が出なくなる場合があります。その他、本体内部の基盤が経年劣化や災害で損傷してしまい、お湯が出なくなるケースもあります。

お湯も水も出ない

エコキュートからお湯も水も出ない場合は、以下の原因が考えられます。

• 配管が凍結している
• 断水している
• 止水栓を開け忘れている
• エコキュートの本体の不具合

エコキュートからお湯も水も出ない場合、配管の凍結、断水、止水栓の開け忘れなどの可能性の他に、エコキュートの本体の不具合が疑われます。エコキュート本体の故障や不具合の場合には、専門の業者への修理依頼が必要です。

水漏れがある

エコキュートに水漏れがある場合には、以下の原因が考えられます。

• 配管やゴムパッキンなどの劣化（エコキュートの寿命）
• 凍結による配管の損傷
• メンテナンス不足
• エコキュートを長時間使用しなかった
• エコキュートの設置場所を移動した

メンテナンスや長時間の未使用、設置場所の移動などが原因であれば故障ではありませんが、エコキュートの寿命や凍結による配管の損傷であれば、修理や交換が必要です。

エコキュートの寿命は10～15年程度が目安で、それ以上の長期で使用すると、配管やゴム製パッキンの劣化などで水漏れのリスクが高まります。また、特に寒冷地などでは、冬場の凍結で配管が損傷して水漏れに至るケースもあります。

異音がする

エコキュートから異音がする場合、故障の前兆の可能性もあります。異音の種類としては、例えば以下があります。

異音の種類	疑われる症状
「キュルキュル」「キュッキュッ」という異音	加圧ポンプの不具合の可能性がある
「ゴー」「ウー」という異音	モーターの不具合の可能性がある
「キーン」という異音	ウォーターハンマー現象の可能性がある

「キュルキュル」「キュッキュッ」という異音がある場合、お湯を浴槽などに給湯する加圧ポンプで不具合が生じている可能性があります。また、「ゴー」「ウー」などの唸るような異音がある場合は、空気を排出するモーターでの不具合の可能性があります。

その他、蛇口を閉めた時などに「キーン」という金属音のような異音がする場合は、配管内の圧力上昇で音が鳴るウォーターハンマー現象の可能性があります。こちらも放置すると配管の破損などの恐れがあるので、業者への相談を検討しましょう。

エラーが頻発する

エラーコードの表示などが頻発する場合も、故障の前兆である可能性があります。

エコキュートに不具合があると、リモコンにエラーコードが表示されます。メーカーごとのエラーコードに対応する症状を確認し、メーカーの推奨する対処方法があれば、そちらに沿って対応を行いましょう。

同じエラーコードが繰り返し表示される場合は、専門の業者に相談をしてみてください。

茶色いお湯が出る

エコキュートから茶色いお湯が出る場合には、配管の汚れや劣化の可能性があります。

配管の汚れであればエコキュートの洗浄機能や洗浄剤を使用した清掃できれいになることがありますが、配管の劣化が進んでいる場合、配管の交換などが必要になる場合もあります。

エコキュートに故障の前兆がある時は早めの相談を

エコキュートに故障の前兆がある時や故障が発生した時は、専門業者への修理の相談を検討しましょう。早めに修理を受ければ、大きな故障を避けられる可能性があります。

エコキュートの修理ができる業者としては、以下が挙げられます。

依頼先	特徴
給湯器メーカー	・製造元のメーカーなら的確な修理が受けやすい ・自社の製品であれば対応が早いことが多い
給湯器専門業者	・サービスやアフターケアが手厚い ・費用が比較的抑えられることも多い
家電量販店	・自社で購入した製品などで修理の依頼が可能 ・長期保証による無償修理の対象の可能性もある

給湯器メーカー

安心感や対応のスピードで選ぶなら、製造元のメーカーへの修理依頼がおすすめです。製品への知識が豊富で、的確な修理が受けられます。また、その後の対応・手配もお任せできるので、円滑に修理が進められます。

給湯器販売会社

給湯器専門業者は、メーカーに比べると修理費用が抑えやすい傾向にあります。交換を含めて検討する場合にも、異なるメーカーの製品を含めて検討ができます。

ただし、給湯器販売会社は業者ごとに技術力に差があり、信頼できる業者を見つけようとすると少し手間がかかることがあります。

家電量販店

家電量販店でも、自社で購入した製品であれば、修理が受けられる場合があります。家電量販店は全国に展開があり、相談しやすさがメリットです。

長期保証サービスでの無償修理の対象の可能性もあるので、心当たりがある場合は購入時の保証書を確認しましょう。

エコキュートの寿命はどれくらい？

エコキュートの寿命は10～15年程度が目安です。

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つのユニットから成り、ヒートポンプの寿命が5～15年程度、貯湯タンクの寿命が10～15年程度といわれています。

ヒートポンプは空気中の熱をくみ上げて移動させるためのポンプで、貯湯タンクはつくったお湯を貯めておくためのタンクです。

エコキュートは長期で使用すると寿命を超えたあたりを目安に、お湯が出ない、水漏れする、異音がするなど、故障の前兆を示す症状が多くなります。

エコキュートの修理費用の目安

エコキュートの修理費用は、故障した箇所や交換する部品、依頼先などで大きく金額が変わります。修理費用の大まかな金額の目安を示すと、次のとおりです。

エコキュートの症状	修理費用の目安
お湯が出ない	2～7万円程度
水漏れがある	2～7万円程度
ファンモーターなどの異音	2～4万円程度
ヒートポンプユニットの不調	7～15万円程度

なお、エコキュート本体の交換になる場合には、工事費込みで40～60万円程度の金額が目安となります。

まとめ

エコキュートの故障の前兆としては、水しか出ない、お湯も水も出ない、水漏れがある、異音がする、エラーが頻発する、茶色いお湯が出るなどの症状があります。

エコキュートに故障の前兆がある時や故障が発生した場合は、専門業者への修理の相談やエコキュートの交換などを検討しましょう。

クラシアンではエコキュートの点検・交換や、給湯器まわりの配管の修理のご依頼に対応しています。給湯器の水漏れ、水つまり、給湯器から水が出ないなどの症状でお困りの方は、まずは無料のお見積りからお気軽にお問い合わせください。

無料のお見積りはこちらから