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エコジョーズとエコキュートそれぞれの特徴とメリットは?交換費用も紹介
省エネタイプの「エコジョーズ」と「エコキュート」の特徴やメリット、交換時の注意点、交換費用を比較してご紹介します。どちらが自分に向いているかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
「エコジョーズ」と「エコキュート」は、光熱費を削減して節約効果が期待できる給湯器です。CO2の排出量も少なく、地球環境に優しい給湯システムとして注目されています。この記事では、従来型ガス給湯器との違いやそれぞれの特徴、エコジョーズとエコキュートの交換にかかる費用をまとめていますので、選ぶ際の参考にしてください。
目次
エコジョーズの特徴とメリット
エコジョーズとは、潜熱回収型のガス給湯器をさします。従来のガス給湯システムで使わずに捨てられていた排気熱を活用して、効率よくお湯を作ります。給湯器は燃焼する際に200度に近い排気ガスを排出しており、二次熱交換器を用いてその熱を水に伝えて温めておくことで、少ないガスの燃焼で高効率を実現しています。
- 給水された水が二次熱交換器を通る際に排気熱で温められる
- 一次熱交換器でさらに加熱されお湯になる
従来型ガス給湯器とエコジョーズの比較
<効率性>
従来型ガス給湯器では排気するだけの熱エネルギーを、エコジョーズでは再利用し排熱で温めた水をガスで加熱します。そのため、給湯熱効率は従来の約80%から約95%へと大幅に向上しています。
<節約性>
熱効率の向上によって、ガスの使用量は約15%の削減が可能です。また、給湯器の待機電力の削減も期待できます。リンナイのエコジョーズを例に挙げると、従来型ガス給湯器のおよそ5分の1の待機電力です。
<環境性>
地球温暖化の原因となるCO2の排出量を削減できます。メーカーによって削減量は異なりますが、従来型ガス給湯器と比べて給湯熱効率を約15%削減可能なため、環境にやさしい給湯器です。
エコジョーズに交換するメリット
エコジョーズに交換すると熱効率がアップするため、ガスの使用量が少なくなり、ガス代を大幅に削減できます。ノーリツのエコジョーズを例に挙げると、2024年5月時点で年間のランニングコストが約25,900円お得になり、エコスイッチをオンにした場合にはさらに約17,400円の節約が可能です。
初期費用は従来型ガス給湯器と比べると高いですが、ランニングコストはエコジョーズの方が安く、数年の使用で初期費用の差額分の回収が可能な計算です。エコジョーズの寿命が約10年~15年であることを考慮しても、長い目で見るとお得です。
エコジョーズに交換する際の注意点
エコジョーズを交換する際は、設置場所が重要です。従来型ガス給湯器より熱効率が高いため排気温度が低く、より多くの湯気が出ます。湯気は酸性で、アルミサッシなどの金属に触れてしまうと腐食の原因になります。
そのため、隣の家と隣接している隙間などには設置しない方が無難です。最悪の場合は、隣の家のサッシが腐食してトラブルに発展してしまうかもしれません。
また、エコジョーズは排水の配管にも気を配る必要があります。エコジョーズ本体から出る排水は、排気ガス中の水蒸気が結露した酸性の水に、炭酸カルシウムなどが混ざったものです。この排水をコンクリートなどに垂れ流しにすると、広範囲に変色が起こってしまいます。
特にマンションのベランダに設置する場合は、隣の家のベランダの床が変色しかねないため、施工業者とよく相談して排水処理の方法を検討しましょう。
エコキュートの特徴とメリット
エコキュートとは、ヒートポンプで空気中の熱を汲み上げて熱エネルギーに変換する自然冷媒ヒートポンプ給湯器です。熱エネルギーの変換を担うヒートポンプユニットと、作ったお湯を貯めておく貯湯ユニットで構成されています。
ガスを使用せず、少量の電気を使って空気中から熱を得る仕組みには、気体と熱の自然原理が利用されています。
- 気体は圧縮すると温度が上昇する
- 気体は膨張すると温度が低下する
- 熱は高い場所から低い場所へ移動する
エコキュートでは、上記の性質を応用し、次のサイクルでお湯を作っています。
- 空気中の熱エネルギーをヒートポンプで自然冷媒(CO2)に取り込む
- 取り込んだ熱エネルギーを圧縮してさらに高温・高圧にする
- 貯湯ユニットから流れてくる水に熱交換器で熱を伝えてお湯に変え貯湯ユニットに戻す
- 貯湯ユニットにお湯を貯めてキッチンやお風呂などで使用する
- 熱エネルギーを膨張させて自然冷媒を低温・低圧に戻す
従来型ガス給湯器とエコキュートの比較
<効率性>
各ご家庭で異なるお湯の使用量を学習し、必要な分だけのお湯を沸かす仕組みです。あらかじめお湯を作って貯めておくため、すぐにお湯を使用できて効率的です。
<節約性>
エコキュートは電力使用の多い時間帯を避け、深夜電力で電気代が安くなる時間帯にお湯を沸かします。また、少ない電力で沸かしているため経済的にお得です。
<環境性>
大気中の熱エネルギーを取り込むため、使用する電力を削減でき、CO2の削減に大きく貢献します。
エコキュートに交換するメリット
給湯器の交換を検討している場合は、エコキュートにすると光熱費を大幅に節約可能かもしれません。ガス給湯器に比べて初期費用は高いですが、オール電化にすればガス代をカットできます。
コロナ社の調べによると、従来型ガス給湯器からエコキュートに交換で、給湯に関わるランニングコストは約3分の1~6分の1まで削減できます。
エコキュートに交換する際の注意点
エコキュートを設置する際は、エコジョーズと同じく設置場所に気を付けましょう。エコキュートは主に夜間に電力を使用してお湯を作るため、稼働音による騒音トラブルが発生する恐れがあります。静音設計とはいえ、低周波音(普段は聞こえにくい低い音)は、深夜の静けさのなかでは響いてしまいます。
トラブルを未然に防ぐために、隣接する住宅から離れた場所に設置する、騒音や振動の対策を行うなど、施工業者との相談を行いましょう。
エコジョーズとエコキュートの交換費用
続いて、エコジョーズとエコキュートの交換費用(製品価格と工事費用)をご紹介します。
エコジョーズの交換費用
エコジョーズの製品価格は、メーカーや購入する機種によって異なります。給湯器を選ぶ際は次の項目を確認し、予算に合わせた機能を選びましょう。
<確認事項>
- 給湯器の設置場所:壁掛けタイプか据置タイプ
- 浴槽の穴:ひとつ穴かふたつ穴
<湯はり機能の選択>
- フルオートタイプ:湯はり、保温、追いだき、自動足し湯
- オートタイプ:湯はり、保温、追いだき、手動足し湯
- 給湯専用タイプ:給湯、お知らせ機能のみ
フルオートタイプは配管洗浄の機能も備わっています。湯はり機能は、上から順に多機能かつ便利であり、製品価格も高めです。リンナイやノーリツのエコジョーズを例に挙げると、2024年5月時点でフルオートタイプは40万円代、オートタイプは30万円代です。
また、上記の製品価格とは別に工事費用も発生しますが、施工会社によっては購入と交換をセットで行うと、製品価格の約40~60%が割引になるケースもありお得です。
クラシアンで販売しているエコジョーズにも割引があり、標準工事費用を含めた価格を表示しています。また、最短で即日の取付けも可能です。現在の給湯器に急なトラブルが発生した場合も、ぜひご相談ください。
エコジョーズのおすすめ製品をより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
エコキュートの交換費用
エコキュートもエコジョーズと同様の湯はり機能があり、製品価格はフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプの順に高い傾向です。
また、エコキュートは寒冷地では寒冷地向けの製品を、沿岸であれば塩害防止付きの製品など、地域によって選ぶべき仕様が異なります。特殊仕様の製品は高額な傾向ですが、適切なタイプを選択すると、運用コストの削減につながります。
Panasonicのエコキュート(ウルトラ高圧 フルオートタイプ 460L 4~7人用)で比較すると、2024年5月時点で一般地向けはセット希望小売価格が1,293,600円、寒冷地向けは1,349,700円です。
上記は最高峰の性能を備えた製品ですが、クラシアンではフルオートタイプも50~60万円代で販売しています。クラシアンで販売しているエコキュートの製品価格は、現在使用している給湯器の処分費用や標準工事費用を全て含めた価格です。
ただし、状態によっては別途取り換え工事費用が必要となるケースもあるため、詳しくはお見積もりにてご確認ください。
エコキュートのおすすめ製品をより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
エコジョーズとエコキュートがおすすめな人
最後に、エコジョーズかエコキュートかで悩んでいる方に向けて、それぞれおすすめな人をご紹介します。
エコジョーズがおすすめな人
エコジョーズがおすすめな人は、エコキュートなどのオール電化に抵抗を感じる方です。エコジョーズはガス給湯器の排気熱を活用して高効率化させた製品で、従来型ガス給湯器と使用方法や注意点に大きな違いはありません。従来型ガス給湯器の使用に慣れている方も、安心してご利用いただけます。
また、エコジョーズはエコキュートよりも初期費用が安い傾向です。ランニングコストを削減したいけれど、初期費用もある程度抑えたいとお考えの方には、エコジョーズがおすすめです。エコキュートは設置場所の確保も必要なので、そもそも設置が厳しいケースもあります。設置できるかどうかは施工業者に相談されるのがよいでしょう。
エコキュートがおすすめな人
エコキュートは、ガス代がかからない、少ない電力で運転が可能、電気代が安くなる深夜帯にお湯を沸かしておける点で経済的です。初期費用は高いものの、数年で元が取れるため、初期費用の準備が可能であればエコキュートがおすすめです。
また、ガスを使わず、電気エネルギーと自然冷媒による熱伝導でお湯を沸かす性質上、ガス漏れや火災リスクが大幅に下がります。非常時には貯湯ユニットに貯めてあるお湯を生活用水に使うことも可能です。但し、停電の際には温度調節ができないので高温のお湯が出てくる場合もあり注意が必要です。安全性を求める方にとっても、エコキュートは理想的です。
まとめ
この記事では、エコジョーズとエコキュートの特徴やメリットと注意点、交換費用を比較しました。
エコジョーズは、潜熱回収型のガス給湯器で、従来のガス給湯システムで使わずに捨てられていた排気熱を活用して、効率よくお湯を作ります。一方、エコキュートは、ヒートポンプで空気中の熱を汲み上げて熱エネルギーに変換する自然冷媒ヒートポンプ給湯器です。
初期費用はエコジョーズの方が安いですが、ランニングコストではエコキュートの方が優れています。また、製品の機能や販売・施工業者によっても製品価格は異なります。可能であれば、数社に問合せて見積もりを出してもらいましょう。
クラシアンでは、エコジョーズやエコキュートの販売や交換も行っています。どちらにしようか迷われている方や、設置できるか調べてほしい方、気になる製品や工事に関する不明点がある方も、ぜひお気軽にご相談ください。
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