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エコキュートの交換や設置にかかる費用はいくら?適切なタイミングも解説
省エネ給湯器エコキュートの特徴や、設置にかかる費用をご紹介します。また、交換が必要になるタイミングを知り、安全かつ計画的に使用しましょう。

【クラシアン】省エネ給湯器「エコキュート」の設置や交換にかかる、本体価格や工事費用など予算の目安をご紹介します。
空気の熱を利用して効率よくお湯を沸かすヒートポンプ方式の仕組みや、メリット・デメリットも確認しておきましょう。
目次
エコキュートの設置にかかる費用
エコキュートの設置にかかる費用は、「本体価格」と「工事費用」の2つです。本体価格は、容量や機能、メーカーによって異なります。また、工事費用は設置環境や施工業者によって変動します。これらの費用を知り、予算を立てることが大切です。
商品価格(本体及び付属品の費用)
エコキュートの商品価格には、一般的に「貯湯タンク」「ヒートポンプ」「リモコン」の3つが含まれています。これらがセットで、タンク容量が370リットル(3人~5人向け)の場合、相場は40万~60万円程度です。
これらがセットで相場は40万~95万程度です。
ただし、取り扱い店舗や希望する機種によっても価格は変動します。
購入時には、必要な機能やランニングコストを考慮し、ご家庭に合ったモデルを選びましょう。
工事費用
エコキュートを設置する際は、基礎工事や水道工事、既設給湯器の撤去など、様々な工事が発生します。これらの工事費用は、既存の設備や建物の状況によって異なります。
また、施工業者によっても違いがあるため、なるべく早い段階で複数社に見積もりを取りましょう。
《基礎・水道工事費用》
新設の場合は、安全にエコキュート本体を設置するための基礎工事が必要となり、一般的に合計で15万~20万円程度かかります。
一方、交換の場合は、基礎工事が発生しない関係で、7万~10万円程度に収まるケースが多いです。
工事費用の内訳は下記の通りです。
工事内容 | 新設 | 交換 |
---|---|---|
基礎工事 | ● | – |
既設給湯器の処分撤去 | ● | ● |
貯湯ユニットとヒートポンプの設置 | ● | ● |
配管工事 | ||
(ドレン排水管・追いだき配管・給水給湯管) | ● | ● |
浴槽循環口の設置 | – | ● |
合計 | 15万~20万円 | 7万~10万円 |
《電気工事費用》
一般的なエコキュートは200Vの電源を使用するため、設置の際は専用の電気工事が必要です。
電気工事にかかる費用は、エコキュート本体とブレーカーとの距離や、回路の数によって異なります。一般的な下記の工事内容で、総額は6万~15万円程度です。
工事内容 | |
---|---|
ブレーカー工事 | ● |
配線工事 | ● |
分電盤の交換・幹線の張替 | 必要があれば |
電力会社への申請 | 必要があれば |
合計 | 6万~15万円 |
エコキュートの仕組みと特徴
エコキュートの大きな特徴は2つあります。ひとつは少ない電気でお湯を沸かす「ヒートポンプ式」であること、もうひとつは沸かしたお湯を溜めておく「貯湯式」であることです。
【特徴1】効率的にお湯を沸かす「ヒートポンプ式」の仕組み
エコキュートは従来の電気給湯器とは異なり、空気中の熱を利用するヒートポンプ方式を採用しています。気体は圧縮すると温度が上がり、急に減圧すると温度が下がります。この基本原理を利用し、空気の熱と少ない電力で効率的にお湯をつくる仕組みです。
《ヒートポンプのシステム》
ヒートポンプでは、次の循環でお湯がつくられます。
- 空気熱交換器が空気中の熱を取り込み、その熱を自然冷媒(CO2)が吸収する
- 熱を吸収した自然冷媒がコンプレッサーで圧力をかけられ、さらに高温になる
- 高温化した自然冷媒の熱を水熱交換器で水に伝え、お湯をつくる
- つくられたお湯は貯湯ユニットに溜められ、給湯に使用される
- 水熱交換器で水に熱を奪われた自然冷媒は減圧(膨張)されて低温になる
使用される自然冷媒は、自然界に存在する物質で可燃性や毒性などがなく安全で、かつ高温沸き上げに適しています。
【特徴2】つくったお湯を溜めておく「貯湯式」
ヒートポンプで沸いたお湯は、エコキュートの貯湯タンクに蓄えられます。貯湯タンクにはヒーターなどの加熱装置はなく、断熱材により魔法瓶のように保温される仕組みです
貯湯タンク内部は、お湯が上部、水が下部、中間に混合層がある構造で、お湯と水は混ざりません。給湯時にはタンクの上部から温かいお湯が供給され、下部から水が補充されます。
貯湯式のメリットは、既にお湯が溜られているため、ご家庭内で複数ヶ所の蛇口を同時に使用しても、湯温の低下や湯量の減少が起こりにくい点です。
また、エコキュートには学習機能が搭載されています。自動運転(おまかせ)に設定すると、自動でご家庭の使用パターンを分析し、お湯の使用が多い時間帯に湯量を切らさないよう調節が可能です。
エコキュートを設置するメリット
給湯器をエコキュートに切り替える最大のメリットは、ガスや灯油といった給湯用の燃料を使用しなくなる点です。特にLPガスや灯油からエコキュートに切り替える場合は、光熱費が低減されるだけでなく燃料を補充する手間・負担からも解放されるため、大きなメリットを感じるケースもあるでしょう。
ガスや灯油を燃焼させないのでCO2排出量を低減し、地球温暖化防止にもつながります。
さらに、夜間の電気料金を昼間の約1/3に抑えた割安な料金プランを用意している電力会社もあります。その時間帯をうまく活用すれば、都市ガスからの切り替えでも給湯光熱費をカット可能です。エコキュートは高効率でお湯を沸かすため、電気エネルギーだけでお湯を沸かしていた電気温水器と比べても電気代の大幅ダウンが期待できるでしょう。
なお、エコキュートを新たに設置する場合、深夜電力での割引を活用するためには事前に電力会社への申請・確認が必要となります。
また、エコキュートは低騒音設計なので、その運転音は図書館程度の静かさです。ただし夜間の稼働を考えると、設置場所は寝室の横を避けるなどの配慮が必要になります。
エコキュートの交換時期
一般的な家電や電化製品と同じく、エコキュートも長く使用するうちに部品の劣化が進み、性能が低下していきます。
既にエコキュートを導入しているご家庭の場合、適切な時期の交換によってトラブルを未然に防ぎ、快適な給湯環境を維持できます。
エコキュートの寿命と交換が必要なサインを確認しておきましょう。
エコキュートの寿命
エコキュートの寿命は、約10年とされています。実際には、使い方や設置環境によって異なり、適切なメンテナンスを行えば10年以上使用できる場合もあります。
しかし、経年劣化による性能の低下は避けられません。10年を超えると故障のリスクが高まり、修理しても再発したり、別のトラブルが発生したりと、修理費用がかさむ可能性があります。特に主要部品が故障した場合は大掛かりな修理が必要になり、結果的に新品に交換したほうが経済的に良いケースも少なくありません。
エコキュートを長年使用していて、次の症状が出ていると感じたら、交換を検討しましょう。
交換が必要なサイン
エコキュートの交換が必要なサインには、以下の症状が挙げられます。
- お湯の温度が不安定になる
- 運転時に異音が発生する
- エラーコードが頻繁に表示される
- 貯湯タンクや配管から水漏れが発生する
- ヒートポンプが正常に動作しない
- 漏電の兆候が見られる
シャワーのお湯がぬるくなったり、熱くなったりする、エコキュート本体から異音がするなどの症状は、性能の低下や故障が疑われます。
パネルにエラーコードが表示されている場合は、メーカーのサポートページを確認し、適切な対処を行いましょう。
ただし、エラーコードが頻繁に表示される場合や水漏れ・漏電の場合は、安全面から見ても早急な対応が求められるため、放置せずに専門業者に相談してください。
エコキュート設置の流れ
続いて、エコキュートを設置する流れをご紹介します。
基礎工事にコンクリートを流し込む必要がある場合などは、通常2日間に渡って行われます。(コンクリートを完全に硬化させる必要があるため、1週間~10日間の放置期間は必要です。)
《1日目》
1日目の流れは以下の通りです。
- エコキュートの設置場所の確認・決定
- 基礎の正しい位置を測定し、仮枠を設置
- コンクリートを流し込み、保護して乾かす
地盤の確認等をしながら、エコキュートの設置場所を決定します。エコキュートを安定させるために必要な基礎をつくる位置を測定し、仮枠を設置してからコンクリートを流し込みます。
《2日目》
2日目の流れは以下の通りです。
- 既設のガス給湯器の取り外し
- エコキュートを搬入、ヒートポンプを設置
- 屋内(キッチン・浴室)にリモコンを設置
- 配管工事・電気工事
- 設置完了、試運転
既存の給湯器を撤去してエコキュート本体を設置し、配線や接続を完了させます。試運転を行い、正常に動作することを確認して工事が完了します。
まとめ
エコキュートの交換や設置には、一定の費用がかかるものの、光熱費の削減や環境負荷の低減など、多くのメリットがあります。適切な交換時期を見極め、信頼できる専門業者に依頼し、長く快適に使用しましょう。
クラシアンでは、エコキュートの販売や交換のご依頼にも対応しています。まずは無料のお見積もりからお気軽にお問い合わせください。
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